上村建陶株式会社 - Uemura Kentou Co., Ltd

タイル豆知識Tile Tips

◆タイルの施工◆施工方法◆外装タイル◆手張り工法

●弾性接着剤張り(はるかべ工法)

タイルは接着剤張りに適した裏足形状をもった専用タイルを使用します。

接着剤は外壁使用に適したものを使用します。

施工方法は、下地に接着剤をくし目ごてで塗り付け、タイルをもみ込むように張り付けます。

目地幅が広く、かつ空目地とする場合には、接着剤をくし目ごてで塗り付け、平滑にならしてからタイルを張り付けます。

弾性接着剤張りは、壁面の動き接着剤層で吸収し、タイル面の応力発生が小さいため、

モルタル施工の場合のように剥離防止のために目地詰めを行う必要がありません。

このため、陰影のある深目地や細目地の意匠が可能となります。

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●圧着張り


小口平から二丁掛程度のタイルに適用します。

下地に張付けモルタルを塗り付け、トンカチの柄などでタイルを張り付ける工法です。

張付けモルタル塗り付けからタイル張りまでのモルタル塗り置き時間が長くなると、

接着力が低下して剥離の原因となりますので、塗り置き時間の管理が大切です。

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●密着張り


小口平から三丁掛程度のタイルに適用します。

下地に張付けモルタルを塗り付け、専用の振動工具(ヴィブラート)を用い、

タイル面に振動を与えながら張付けモルタルにタイルをもみ込むように張り付ける工法です。

タイルを通してモルタルに振動を与えるため、

圧着張りに比べてモルタルの塗り置き時間が長くとれるのが特徴です。

目地は、タイルをもみ込んだ時に目地部に盛り上がったモルタルを目地ごてで押えて仕上げとする方法と、

他の工法と同様に張付けモルタルが硬化した後に目地詰めを行う方法とがありますが、

前者の方法は深目地になりやすいため、

JASS19(日本建築学会、建築工事標準仕様書陶磁器質タイル張り工事)では

後者の方法で目地詰めを行う使用に変更されました。

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●改良圧着張り

小口平から三丁掛け程度のタイルに適用します。

下地に張付けモルタルを塗り付けるとともに、タイル裏面にも張付けモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法です。

圧着張りの塗り置き時間の管理不足によるタイルの剥離対策として開発された工法です。

タイルの裏面にも張付けモルタルを塗り付けるため、タイルの陶片の剥離を防止できます。

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●改良積上げ張り

小口平から四丁掛程度のタイルに適用できますが、

密着張りなどに比べて施工効率が悪いため、

現在では密着張りや改良圧着張りでは施工しづらい三丁掛以上の

大形タイルに採用されるケースが多くなっています。

タイル裏面全面に張付けモルタルを平滑に塗り付けて、下地にタイルを張り付ける工法です。

この工法は、積み上げ張りの欠点とされる白華を防止するために開発された工法で、

積上げ張りは不陸調整のための下地を造りませんが、

改良積上げ張りでは精度の良い下地を作製します。

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●モザイクタイル張り


モザイクタイルに適用します。

下地に張付けモルタルを塗り付け、ユニットタイルをたたき板でたたいて張付ける工法です。

施工効率が良く、採用率が高い工法です。

圧着張り同様、張付けモルタルの塗り置き時間の管理が大切です。

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●マスク張り


モザイクタイルに適用します。

ユニットタイルの裏面に専用のマスクをかぶせて張付けモルタルを塗り付け、

下地にユニットタイルをたたき板で張り付ける工法です。

張付けモルタルによる仕上がり面の調整ができないため、精度の良い下地が必要です。

この工法は、モザイクタイル張りの塗り置き時間の問題を解決するために開発されました。

しかし、たたき押えが弱いと、下地と張付けモルタル界面の接着が悪くなるため注意が必要です。

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参考・引用文献・写真:タイルの知識:株式会社LIXIL